-------------- Money / Finance --------------
ベトナムでは収入が増加するにつれ、消費行動も多様化しています。その中でも、食費は重要な支出項目です。ベトナムの消費者が毎月どれくらい食費に費やしているのかを明らかにするため、全国で1,000人を対象に調査を実施しました。
調査結果によると、ベトナム人の平均的な食費は月額6.0百万VNDです。支出額には幅があり、30%の人が3.0~5.0百万VND、30%の人が5.0~6.0百万VNDを費やしています。一方、10百万VND以上の高額支出層は少なく、10.0~12.0百万VNDが3%、12.0~15.0百万VNDが2%となっています。これらのデータから、多くの世帯が月に3.0~8.0百万VNDの範囲で食費を確保していることが分かります。
地域別に分析すると、都市部と地方で食費の傾向に大きな違いが見られます。ホーチミン市やハノイなどの都市部では、世帯の月間平均収入が26.5百万VNDで、食費の平均は7.1百万VNDとなり、収入の27%を占めています。一方、地方では世帯の月間平均収入が20.1百万VNDで、食費の平均は5.8百万VNDとなり、収入の29%を費やしています。都市部の消費者は絶対額としては多くの金額を食費に費やしていますが、地方では収入に対する食費の割合がより高
収入の違いも食費の支出に影響を与えます。低所得層(15百万VND未満、18%)は、食費に4.4百万VNDを費やし、収入の37%を占めています。中所得層(15~25百万VND、58%)は、5.8百万VNDを費やし、収入の29%を食費に充てています。高所得層(25百万VND以上、24%)は、7.5百万VNDを食費に充て、収入の25%を占めています。
このデータから、収入が高くなるほど食費の割合が減少する傾向があることが分かります。高所得層は、教育、娯楽、美容や健康への支出など、食費以外の分野により多くの資金を使う余裕があります。
ベトナムでは、食費が収入の大きな部分を占めていますが、支出の割合は地域や所得水準によって異なります。都市部の消費者は多くの金額を食費に使っていますが、地方の消費者は収入に対する食費の比率がより高い傾向にあります。高所得層はより柔軟に消費を行い、食費以外の分野への支出を拡大できる可能性があります。こうした消費傾向の理解は、ベトナムの消費市場の動向を把握する上で重要です。