-------------- テクノロジー --------------
アメリカをはじめとするいくつかの国ではFacebookの人気が低下している一方で、ベトナムでは依然として多くの人々に利用されています。Facebookは、ベトナムにおいて主要なコミュニケーションツールの一つとして定着しており、その影響力は非常に大きいです。本コラムでは、ベトナムにおけるFacebookの人気が続いている理由について考察します。
Facebookの人気が続いている理由の一つに、ベトナムでは広い交友関係を維持する文化があることが挙げられます。ベトナムの人々は友人や親戚、同僚などとのつながりを大切にしており、Facebookはそれを支える重要な役割を果たしています。
調査によると、36%の回答者がFacebook上に500人以上の友達を持っており、31%は100人以上のフォローしているユーザーがいると答えています。このように、ベトナムの人々は非常に多くの知人とつながっており、Facebookが交友関係を維持するための欠かせないツールとなっていることが分かります。特に女性は男性よりも友達の数が多い傾向があり、より広範なネットワークを持つ傾向が見られます。
Facebookは単なるコミュニケーションツールにとどまらず、多くの目的で利用されています。調査によると、最も多い利用目的は「友人とつながること」で、66%の回答者がこの理由を挙げています。また、同じく66%の人が「最新情報を得るため」にFacebookを利用しており、ニュースやトレンドのチェックに欠かせない存在となっています。
加えて、58%の人は娯楽目的でFacebookを利用しており、動画やミーム、ライブ配信などのコンテンツを楽しんでいます。さらに、37%の人が「共通の関心を持つグループやコミュニティに参加するため」に利用していることが分かりました。このように、Facebookは単なるメッセージアプリではなく、情報収集、エンターテイメント、趣味の交流といった多機能なプラットフォームとして活用されていることが明らかになっています。この汎用性の高さが、ベトナムの人々にとってFacebookを不可欠なツールにしている要因の一つです。
ベトナムにおけるFacebookの特徴的な利用方法の一つとして、家族間のコミュニケーション手段として活用されている点が挙げられます。ベトナムでは家族の絆を大切にする文化が根強く、これはオンライン上のつながりにも反映されています。
調査では、回答者(20代・30代)の親の86%がFacebookを利用していることが明らかになりました。このことから、Facebookは若者世代だけでなく、親世代にも幅広く普及していることが分かります。また、51%の回答者は、親が自分のFacebookをチェックすることに対して肯定的に捉えているのに対し、否定的な意見を持つ人はわずか29%にとどまりました。特に女性は親が自分のFacebookを見ても気にしない傾向が強いことが分かっています。
欧米では若者がSNS上でプライバシーを重視する傾向があるのに対し、ベトナムではFacebookが家族との関係を深めるためのツールとして利用されていることが特徴的です。親や親戚と近況を共有し、写真や日常の出来事を投稿することが、家族のつながりをより強固なものにしているのです。
Facebookがベトナムで依然として高い人気を誇っている背景には、人とのつながりを大切にする文化、多機能なプラットフォームとしての利便性、そして家族とのコミュニケーションツールとしての役割があることが分かりました。
欧米では若い世代のFacebook離れが進んでいる一方で、ベトナムでは日常生活に根付いたSNSとしての地位を維持しています。友人との交流、情報収集、娯楽、さらには家族とのつながりまで、多様な用途で利用されることが、Facebookが長く支持され続ける理由と言えるでしょう。
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